

「AI最新動向」の第2回です。今月は、AIモデルの更新スピードがさらに上がっていること、音声での利用が一気に広がっていること、そして先月号でも触れた補助金制度の続報をお届けします。
Google・OpenAI・Anthropicなど主要各社が6~8月にかけて相次いでモデルを更新しました。特にGoogleは7月に発表した新モデルを、わずか3週間後には次のバージョンに置き換えています。注目したいのは、世代交代のたびに価格が下がっている点で、新しいモデルほど「前世代の半額」程度で使えるようになってきています。
中小企業にとっての実務的な教訓は、「特定のAIモデル・サービスに固定で契約を縛られない」ことです。月額契約やAPI従量課金など、柔軟に乗り換えられる契約形態を選んでおくと、値下がりの恩恵をそのまま受けられます。
Googleは8月、AIアシスタント「Gemini」の月間利用者数が10億人を突破したと発表しました。中でも目を引くのは、利用者の63%が音声でやり取りしているという点です。
これまで「AIはキーボード入力が得意な人のもの」というイメージがありましたが、音声での利用が主流になりつつあることで、文章を打つのが苦手な現場スタッフや、パソコン作業に慣れていない社員でも使いやすくなってきています。中小企業でAI活用が広がらない理由の一つに「使うハードルの高さ」がありますが、このハードルは着実に下がってきています。
先月号では、補助金の金額について情報源ごとに数字のばらつきがあったため、あえて具体的な金額を明記しませんでした。今回、複数の情報源で以下の内容が確認できましたのでお伝えします。
補助上限額は最大450万円、補助率は1/2以内(一定の要件を満たす場合は2/3以内)。クラウドサービスの利用料(最大2年分)も対象に含まれる点は、AIツールをサブスクリプションで使う中小企業にとって心強いポイントです。
直近の申請締切(8月25日17時)はすでに過ぎていますが、この手の補助金は複数回に分けて公募されるのが一般的です。申請には「gBizIDプライム」というアカウントが必要で、取得までに2週間程度かかるとされているため、次回の公募に備えて今のうちに準備しておくことをおすすめします。最新の公募状況は、必ず公式サイト(デジタル化・AI導入補助金2026)でご確認ください。
2026年8月に発売された「AI白書2026」では、国内企業のAI投資と組織の実態について調査結果がまとめられており、「AI投資の拡大と人員削減は直結していない」ことが示されています。
私たちは日頃、システムの保守・運用の仕事と並行して採用活動も行っていますが、この結果は実感とも一致します。AIは定型作業を肩代わりしてくれる一方で、それをお客様のために活かす判断や、新しい仕事を作っていくのは結局のところ人です。AIを取り入れることと、人を採用し育てていくことは、対立するものではないという印象を持っています。
今月のポイントは、「AIはより安く、より使いやすくなっている」ということに尽きます。音声で気軽に話しかけられるAIが月10億人に使われている今、中小企業にとっても「まず触ってみる」ハードルは確実に下がってきています。
一方で、どのツールを選び、どう業務に組み込み、どう運用し続けるかという部分は、やはり伴走してくれる相手がいると安心です。私たちはシステムの保守・運用サポートを本業としていますので、AI活用のご相談も含めて、お気軽にお問い合わせください。